犬の「血統書」ってなに? どんなもの? & マイクロチップについて

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犬の「血統書」ってなに? どんなもの?

血統書は情報の宝庫

血統書はその犬の「戸籍」のような大切なもの

ペットショップやブリーダーさんから子犬を購入すると、血統書が送られてきます。この血統書には実はいろいろな情報が詰まっています。血統書を発行している団体はいくつかありますが、最も多いのは一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)の血統証明書です。血統証明書は、血統登録された同一犬種の父母によって生まれた子犬に対して発行されるもので、人間に例えると「戸籍」のようなものにあたります。

純粋犬種は、この血統証明書によって、本犬、親から祖先まですべて同一の犬種であるということが証明されなければならなくなっているのです。

きちんとしたブリーディングをするために必要!

犬種には、それぞれ理想の姿を定めた「犬種標準(スタンダード)」という理想的な姿があります。純粋犬種の繁殖をする際は、優れた犬質の維持向上のため、生まれた子犬が犬種標準により近くなることを目標にして繁殖計画をたてなければいけません。よい資質や好ましくない資質を、どの祖先より受け継いでいるのか。親犬だけでなく祖先犬にまで遡りどのような犬が繁殖に使われていたのかを知る必要があります。

ここで重要な役割を果たすのが血統証明書なのです。血統証明書には、その犬の数代前の祖先まで遡って記載されているので、きちんとした後輩をするうえで大切な資料となります。

ちなみに、きちんとした交配をしないとどういったことが起こるのか。姿形が理想形から外れる、といったこともありますが、それよりも怖いのが、遺伝的な病気が発生したり、性格的な難点を持ったりすることも考えられます。そういったトラブルを未然に防ぐためにきちんとしたブリーディングは大切であり、そのための情報が集約されたものが血統書というわけなのです。

血統証明書に記載されている内容

  • 犬の名前
  • 犬種名
  • 登録番号や生年月日などの基本情報
  • マイクロチップ ID番号
  • 股関節評価(犬種によっては表記のない場合もあります)
  • 父親・母親の血統図
  • 兄弟犬の情報
  • チャンピオン歴 など

マイクロチップのメリット・デメリット

JKCにおいて、犬のマイクロっチップの埋め込みが推奨されています。埋め込み方は簡単。マイクロチップは犬の首の背中側、肩の上くらいの位置に直径4ミリほどの注射器で注入します。チップ自体は直径2ミリ程度。チップは治療で使われる素材のため犬に対しての負担はゼロです。費用は、一般的に高くても4000円から6000円くらいです。 マイクロチップには犬の様々な情報が組み込まれており、たとえ迷子になってしまっても飼い主の情報を一瞬で読み取ることが出来ます。

しかしながら、マイクロチップの唯一のデメリットがあります。それはマイクロチップを読み込む「リーダー」がどこにでもあるわけではないということです。保健所には常備されていますが、動物病院でも置いていない場合があります。

まして愛犬が迷子になって警察に保護されたとして、警察にはマイクロチップリーダーは置いてありません。せっかくマイクロチップが犬に入っていても、警察にマイクロチップのリーダーが無ければ確認のしようが無いのです。

というわけで、今のところは迷子札を首輪につけておいたほうが迷子になってもすぐに見つかりそうです。スマホでチップを読み取れるようにでもなれば一番なのですが、まだまだ時間がかかりそうです。

個体識別なのに個体識別ができないマイクロチップってどうなんだろう・・という課題がペット業界にはあります。

よいブリーダーの見分け方

最近では、ペットショップではなくブリーダーさんから直接子犬を迎える、という方も増えてきました。ただ、ブリーダーといっても、良いブリーダーもいれば、そうではないブリーダーもいます。愛情深く育てて、衛生的、健康的な環境でブリーディングをしているということは大前提ですが、それ以外にもどういったところで判断すれば良いのでしょうか。

犬の繁殖にはその犬種についての深い知識に加えて、遺伝や獣医学などさまざまな知識が必要です。そうでないと、遺伝的な病気のリスクや性質や気質といったところで不安定な子犬を生み出すことになり、飼育する際にリスクが大きくなってしまいます。

これらの知識をきちんと持ち、高い犬質の犬を作ることができるブリーダーさんを選ぶ、ということが、まず、大きなポイントになります。そのための判断基準のひとつとして、JKCとマースジャパンが毎年、ドッグショーなどで高い犬質の犬を作り出したブリーダーを表彰する、べディグリーアワードという賞があります。こういった賞を受賞しているブリーダーから迎える子犬であれば、犬質などの部分ではリスクが軽減されるはずです。あとは実際にブリーダーさんに会って、話をする中で判断するのがよいのではないでしょうか。

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