【準備】子犬をむかえる際の心構えをしっておこう

わが家の一員として子犬を迎える前に知っておきたいこと・準備しておくことをまとめました。いっしょに暮らす前に、心がまえ、ごはん、トイレのことを知っておきましょう。

目次

飼う前に知っておきたい子犬を迎える心がまえ

犬をどんな方法で迎え入れたとしても「この子を家族として迎え入れる」と決めたからには、ワンちゃんが快適な生活を遅れるようにしてあげましょう。

お迎えする日の心構え

迎えに行く時間はなるべく午前中で

いざ子犬を迎える当日。なるべく午前中に引き取りに出向き、その日の午後から翌日まで一緒にいられるような日を選びましょう。

午後や夕方だと明るいうちに新しい環境になれさせることが不十分のまま夜を迎えてしまい、子犬をいっそう心細くさせてしまいます。

車で迎えにいくなら二人以上が理想的。

車で引き取りに行く場合は、なるべくふたり以上で行きましょう。運転手以外の人が膝に毛布などを敷き、その上に子犬を載せて安心させるように優しく撫でてあげてください。

ひとりで引き取りに行くならば、運転の邪魔にならないようにキャリーやクレートに入れたほうがいいでしょう。動かないように助手席に乗せて、時々声をかけたり様子を見たりしてあげてください。初めての移動で子犬はドキドキしているはずですから。

車酔いや緊張で、吐いたりオシッコをしたりする場合もあります。新聞紙や古いタオル、ティッシュ、トイレットペーパー、ビニール袋は必ず持っていきましょう。

タクシーを利用する場合も必ずキャリーやクレートを用意。乗車前に犬が乗っても大丈夫か確認しましょう。アレルギーや犬嫌いの運転手もいます。

構い過ぎは厳禁! 子犬のペースに合わせて

今まで暮らしていた環境から新しい環境に来た場合、緊張から体調を崩す場合があります。これをニューオーナーシンドロームといいます。下痢や嘔吐、食欲不振などが見られ、家に迎えてから2~3日後がもっとも症状が出やすくなります。

子犬が来たときはどうしても家族のテンションがあがり、1日中子犬にかまってしまいがち。家族で代わる代わる抱っこしたり、どのしぐさに対しても嬌声をあげたり、写真をずっと撮りたくなる気持ちもわかります。

しかし、新しい環境にはじめて来た子犬は緊張していますし、移動だけでかなり疲れています。もともと丈夫な犬でも体調を崩しがちです。まずは準備していたサークルに入れて子犬を休ませてあげましょう。1週間ぐらいは様子をみながら、子犬のペースで触れ合いましょう。

ただし個体差があるので、初日からまったく平気で元気に遊んだり、体調を崩さない犬もいます。

子どもに子犬との触れ合い方を教える

注意したいのは子どもがいる家庭です。子犬を見ると歓声をあげる子どもは多いもの。突発的な動きや大声は、それを初めてみた子犬に大きな緊張を与えます。また、子犬がかわいくて長時間かまうことも、家に来たばかりの子犬には負担になります。

優しく見守ってあげるよう、犬との触れ合い方を大人がきちんと説明してあげてください。来たばかりの子犬を、子供だけのなかに置くことは絶対にやめておきましょう。


健康診断はいつ行けば?

お迎え当日に動物病院に連れて行ってもよいですが、その日は落ち着くのを待って翌日でも構いません。でも、早めのタイミングで健康状態をチェックしてもらいましょう。

子犬とまったく遊んではいけない?

子犬の体調が悪くないようだったら、5~10分程度なら遊んでもOKです。子犬は体力の続く限り遊んでしまうので、飼い主さんが切り上げてください。寝ている子犬を無理に誘うのではなく、子犬がじゃれついてきたら遊びます。

子犬の生活ベースを教えてほしい

子犬は基本的に、トイレ→遊び→休憩→トイレ・・・といったサイクルで生活します。個体差があるので、その子のペースに合わせてください。休憩はサークルもしくはクレートで、と決めておくとトレーニングにもなります。

夜鳴きをすると聞いたのだけど・・・

夜鳴きはする子としない子がいます。もし夜鳴きをするようなら、飼い主さんが見える場所にサークルを移動しましょう。夜鳴きをしたら撫でたり、抱っこしたりして子犬を落ち着かせます。夜鳴きがクセにならないよう、家に慣れてきたなと思ったら無視することも必要です。また、昼間にたっぷり遊ばせてあげると夜はぐっすりと寝る子も多いです。

ごはんのこと

犬の年齢に合わせて総合栄養食を与えよう

一般的に犬のご飯は「総合栄養食」と呼ばれる万能型を選びます。総合栄養食とは1日に必要な栄養をバランスよく配合した食品。水とそのフードだけで健康をキープできるようになっています。

犬のライフステージによって必要な栄養のバランスが変わるため、現在は犬の年齢に合わせて商品を選べるようになっています。以下の3つのルールを守り、健康的な食生活を実現しましょう。

成長に合わせてごはんの回数を変える

成犬の場合、食事を与える回数は1日に2回が標準的ですが、子犬の場合は、胃が小さくてたくさんのご飯を消化できないので、1日に3回、4回に分けて食事を与えます。年齢によって標準的な回数は変わります。

  • 子犬 ● 生後3ヶ月まで・・・1日4回
  • 子犬 ● 生後6ヶ月まで・・・1日3回
  • 成犬 ● 生後6ヶ月まで・・・1日2回
  • 老健 ● 6歳~8歳以降・・・・1日3回

あげる時間や回数はときどき変える

毎日、決まった時間に決まったやり方でごはんを与えると、犬もわくわくしません。コング(ゴム製のおもちゃ)に詰めたり、散歩の途中であげたりと、ごはんのあげ方を工夫しましょう。また、食欲がないときはムリにあげなくてもOK。1食くらい抜いても問題はありません。

大粒のドライフードで歯とアゴを鍛える

子犬のときから、できるだけドライフードを与え、歯とアゴを鍛えておきましょう。ウェットフード(柔らかいごはん)だけ与えていると、歯もアゴも弱くなってしまいます。

大好きな愛犬との生活を充実したものにしよう

犬は人の言葉を理解できないので、ほめたり、ごほうびをあげたりすることで、上手に飼い主さんがしてほしいことを伝えましょう。そして犬の行動欲求(運動したい、かみたい、吠えたい)を理解して、その欲求を上手に満たしてあげることも必要です。

子犬はルールを知らない赤ちゃん

わが家に子犬がやって来たときは、そのかわいらしさに誰もが心を踊らせます。でも、忘れないでください。子犬は何のルールも知らない「赤ちゃん」です。おしっこしたり、ウンチを踏んづけたりして騒動を起こします。赤ちゃんだから出来なくて当たり前。気長にルールを教えましょう。

しつけをするのは暮らしやすくするため

しつけは上下関係を教えて服従させるために行うと考える人がいますが、それは勘違い。しつけは人と犬が快適に安全に暮らせるようにするための練習です。人の生活と犬の生活は違います。犬を迎え入れるということは、人の生活に合わせてもらうということ。「しつけ=人のルールを覚えてもらう」と考えましょう。

しつけはちょっとルーズなくらいでOK

警察犬や盲導犬など、役割を確実にこなすことが求められる犬には、厳しい訓練が行われます。しかしペットとして暮らす家庭犬には厳しい訓練は必要ありません。いっしょに暮らすときに大切なのは、お互いに相手を信頼できること。そして、お互いに愛情が持てること。わが家なりのゆるゆるしつけでいきましょう。

甘やかすこととかわいがることの違い

ごはんが欲しいときにご飯をあげ、散歩したいときに散歩をさせてあげれば、犬は初め喜びますが、そのうち「要求すれば何でもしてもらえる」と考えてしまいます。要求されるままに与えるのは甘やかすことで、可愛がることではありません。「親」として主導権を持つことを忘れないようにしましょう。

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参考文献
『まるごとわかる犬種大図鑑』(出版社: Gokken)(監修:和歌山動物病院院長 若山正之)
『もっと楽しい柴犬ライフ』(出版社:誠文堂新光社)




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