愛犬を肥満にさせないよう気をつけよう ~ボディコンデションスコア(BCS)~

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痩せすぎ・太り過ぎにしないために

犬や猫を健康に育てるためには、私たち人間と同じように、痩せすぎ・太り過ぎはよくありません。大きくなるのがイヤだといって、成長のために多くのカロリーを必要とする子犬や子猫に与える量を制限したり、よろこぶからといってフードを与えすぎたり、おやつは”別腹”と思っていませんか? 痩せすぎ、太り過ぎにならないように適正な体型を保ちましょう

1歳以降はくれぐれも肥満に気をつけよう

犬にとって楽しみのひとつが、食べること。犬の胃液の容量は、哺乳類の中でも一番大きいと言われています。それだけに、あげればあげるだけ食べてしまう犬もいます。愛犬が欲しがるからと食べ物を与えてしまえば、当然ですが体重増加につながります。

成長期の子犬は、成犬に比べてエネルギー代謝が高いので、よほど過剰なカロリーのものを与えない限り、健康な子犬は肥満になることはほとんどありません。でも、1歳を過ぎて成犬になったら、食事や運動をしっかり管理して肥満予防に心がけましょう。

避妊手術をしていると太りやすい傾向

特に、去勢や避妊手術をしていると太りやすくなる傾向があります。肥満は心臓や関節に負担をかけるだけでなく、糖尿病などさまざまな病気を引き起こす原因となります。人と同様、犬にとっても肥満は万病のもと。年令を重ねるにつれ、関節炎や背骨の障害が出やすくなるものです。

若いうちは症状が目立たないこともありますが、肥満になればそれだけ負担がかかります。成犬の時期から太らせすぎないようにしておきましょう。

肥満を防ぐには?

肥満を防ぐには、的とな運動と食事管理が必要です。おやつやご褒美を与えることは、犬や猫とのコミュニケーションをとるひとつの手段ですが、おやつは1日に必要なエネルギー量の20%以内を目安にし、また、与えた分だけ主要な食事の量も減らすようにしましょう。

肥満にさせないための食事と運動の共通点

運動をしっかり行い消費させる

散歩で歩くことは、肥満予防になるだけではなく、太陽を浴びることで骨も強くしたり、毛づやも良くなるなどメリットはたくさん。

食事の量は減らさず、低カロリーの内容に

太るからと極端に食事の量を減らしてしまうと、お腹が減って拾い食いなど誤食につながる場合も。体重維持するには量は減らさず、低カロリーのフードにするなどして食事内容を工夫しましょう。

愛犬をボディチェックしよう

ボディチェックで愛犬の状態を確認しよう

一般的には理想体重の15~20%を超えると肥満といわれています。ただし、理想体重といっても、同じ犬種でも骨格にはそれぞれ違いがあります。骨格の大きさによって、体重に影響してくるので、肥満かどうかを体重だけではなかなか判断できないものです。

犬の場合、わかりやすいのが、背骨や助骨、腹部などにどのくらい脂肪がついているかということです。下の「ボディ・コンディション・スコア (Body Condition Score)」略してBCSの表を参考にして、愛犬の状態がどうなのかを確認してみましょう。

愛犬がもし太り気味、あるいは肥満になってしまったら、ダイエットすることになりますが、過激なダイエットは健康を害してしまいます。

犬のボディコンディションスコア(BCS)とは?

犬は犬種によりさまざまな体型があり、肥満かどうかを判断しにくいです。そのため「ボディコンディションスコア(BCS)」にて、見た目と触れた状態から、体型(特に脂肪の付き具合)を5段階で評価します。

わかりにくい時には動物病院で診てもらうとよいでしょう。肥満は人間と同様にさまざまな病気の原因となります。太り過ぎないよう、飼い主さんが管理してあげましょう。

犬のビディコンデションスコア(BCS)と体型

BCS体系図様子
BS1
痩せ
助骨、腰椎、骨盤が浮き上がってみただけでわかる。触っても脂肪を感じない。腰のくびれと腹部の吊りあがりが顕著にみえる
BS2
やや痩せ
助骨に容易にさわれる。腰のくびれがはっきりわかる。腹部の釣り上がりもはっきりしている。
BS3
理想体重
やや脂肪はあるが助骨に容易に触れる。腰のくびれや腹部の吊りあがりもある。
BS4
やや肥満
助骨は触れるが、見た目ではわからない。腰のくびれもほとんど見られない。
BS5横から見ても上からみても脂肪がついていて丸々としている。助骨などは触ってもわからない。

食事量の決め方

犬にペットフードを与える際には、製品のパッケージに表示されている食事量を目安に与えましょう。このとき、はかり(ない場合は計量カップ)を使ってフードの重さを量るようにしmさよう。

多くの場合、与えるべき食事量は体重に対して表示されています。このときの体重は現在の犬の体重ではなく、理想体重のことを示しています。理想体重はボディコンデションスコア(BCS)を参考に求めることが出来ます。犬の理想体重を知りたい場合には獣医師に相談してみましょう。

また季節や運動量によっても必要なエネルギー量は変わるため、定期的に体重をはかり、理想体重を維持できるように食事量の見直しを行いましょう。

体重を測定しよう

体型の微妙な変化は見た目からではなかなか気づきにくいもの。そのため、日頃から体重を測定しておきましょう(週一回程度がおすすめです)。

犬を抱いて体重計に乗り、体重を測定した後に、人の体重を引き算するとペットの体重を測定することができます。

参考文献
『まるごとわかる犬種大図鑑』(出版社: Gokken)(監修:和歌山動物病院院長 若山正之)
『もっと楽しい柴犬ライフ』(出版社:誠文堂新光社 編:愛犬の友編集部)

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