
ワンちゃんのお手入れの中でも苦労しがちな爪切り。ツメ切りはトリミングサロンに任せる飼い主さんもいますが、コツさえつかめば自宅でも簡単に爪切りができます。ここでは上手な切り方のコツをご紹介します。
ストレスを与えない上手な爪切りのコツとは
慣れさせるために毎日少しずつカットする。
ツメ切りのコツ、そのいちはズバリ「毎日少しずつカットする」です。特にはじめて行う場合は、犬がツメ切りを嫌いにならによう、初日はすべてのツメを切ろうとせず、まずはツメ1本から始めてみましょう。
無理やり切るのは厳禁!
犬は知らないものや見たことのないものに対して警戒心を抱くもの。一度も見せたことのない爪切りを出し、無理に押さえつけて切ると、犬は「ツメ切り=嫌なもの」と覚えてしまいます。すると次回からは、ツメ切りを見ただけで逃げるようになり、捕まえるのも一苦労な仕事になってしまいます。
おやつを用意してあげよう
ツメ切りのコツその2。「おやつを用意してあげよう」です。ツメ切り=怖いもの と教えこまないためにおやつを用意してツメ切りのあとにあげると失敗がありません。ツメ切りが日常になれば最終的におやつがなくても大人しくツメを切らせてくれるようになります。面倒なようですが、毎回犬を追い回すよりはずっと効率的にカットできます。
ツメ切りの正しいやり方
具体的な犬のツメの切り方です。犬のツメには神経と血管が通っています。切りすぎると犬が痛がったり、血が出たりして二度と切らせてくれなくなります。正しいやり方をチェックしましょう。
下のイラストのように、犬のツメは神経と血管を包み込むような構造になっています。最初は爪の先をほんの少しだけカットする程度にとどめておきましょう。少し切ったら断面を確認することがコツ。

白いツメの犬の場合、神経が透けて見えるのでツメを少し残す程度にカットしましょう。黒っぽいツメの犬の場合は、ツメの断面を見て、中央の色が薄くなってきたらそこで止めておきましょう。

最後は面取りという作業をします。とがった部分はカットして形を整えてあげましょう。ツメ切りだけで面取りをしても構いませんが、ヤスリを使って角を削れば、さらに美しい仕上がりになります。

ツメ切りのステップアップの順番
以下の順番で順々に試していくと「ツメ切り=怖くない」という印象がついてカットしやすくなります。
- ツメ切りを見せる+ おやつをあげる
- ツメ切りをツメにあてる+ おやつをあげる
- ツメを一本だけ切る+ 大好きなおやつをあげる
- 翌日、もう一本だけ切る+ 大好きなおやつをあげる
- おやつなしでも平気でツメ切りができるようになる
先ほども書きましたが、最終的に「ツメを切ること」が日常になれば、ご褒美のおやつをあげなくても嫌がらずにツメを切らせてくれるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。愛犬にもストレスになりがちなツメ切り。コツは「徐々にならす」「ツメ切り=怖いものじゃないと印象付ける」です。おやつを使って慣らしてあげるのが定番です。ぜひ参考にしてチャレンジしてみてください。
参考文献
『まるごとわかる犬種大図鑑』(出版社: Gokken)(監修:和歌山動物病院院長 若山正之)
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