
健康維持のためにも適切な食事と運動を心がけましょう。
シニア犬の食事と運動
シニア期に合わせた食事内容に切り替える
若い頃から健康維持のために食事の内容に気をつけるのは大切なことですが、年齢を重ねてきたら、より気を使うようにしなければなりません。
シニア期になると心臓や関節など、さまざまなところに影響が出てきやすくなります。さらに、若い頃に比べて代謝能力が落ちてくるため、腸での消化吸収機能も低下してきます。
老化の進行を少しでも遅らせるだけでなく、高齢になると増えてくるさまざまな病気の予防のためにも、シニア犬に必要な栄養が含まれた食事内容に切り替えます。高品質で消化のよいタンパク質を与えてあげましょう。
また、運動量が減り筋肉量が低下してくるため、若い頃よりもエネルギー代謝も減ります。ホルモン系の病気の中には、食べないのに太りやすくなるものもあります。カロリー面でも注意が必要です。
シニア用のドッグフードには、必要な栄養素がバランスよく含まれているだけでなく、カロリーも控えめになっているので安心して利用できます。
手作り食であれば、塩分を控えめにして味付けを濃くしない、低脂肪で良質のタンパク質を選ぶこと。例えば鶏のささみや脂肪の少ない赤身の肉、白身の魚などです。
食欲が落ちている時には、食事を温めて匂いを強くするなど、食欲をそそるような工夫をしてあげます。
サプリメントの使用は動物病院に相談しよう
関節の健康維持をサポートするコンドロイチンやグルコサミンをはじめ、シニア犬用のサプリメントもいろいろあります。ただし、過剰摂取はトラブルの原因になることもあるため、使用にあたっては動物病院に相談しましょう。
散歩はできるだけ続けることが大切
年齢に重ねるにつれて、筋肉や関節などが衰えてくるため、少し歩くと疲れてしまうなどして、若い頃と比べて散歩の時間も短くなりがちです。
散歩や運動をしなければ、ますます筋肉や関節が弱まってしまいます。体に特に問題がなく、歩くのが好きな犬であれば、愛犬のペースに合わせてゆっくり時間をかけて散歩を楽しませてあげましょう。筋肉や関節、神経機能の衰弱を少しでも抑えるためには、歩くことはとても大事です。
ただし、心臓が悪くなっていたり、関節炎があったりなど、獣医師から運動を止められている場合は別です。
散歩中は愛犬の様子をよく見ておきましょう。今まではちゃんと歩けていたのに、途中で動かなくなってしまったら、なにかしら異常が起こっている可能性が考えられるので、すぐに動物病院で診てもらうようにします。
犬にとって散歩は運動のためではありません。家の中では味わえない新鮮な空気、風の感触、さまざまな匂いをかぐことで気分転換になります。
たとえ歩けなくなっても、抱っこしたりカートを利用するなどして、気分転換としての散歩はできるかぎり続けてあげたいものです。
シニア期の散歩の注意点
無理なく歩かせる工夫を
体に問題はないけれど歩きたがらないなら、家から少し離れた場所まで抱っこして行きます。そして、家に向かって歩かせるようにするのもひとつの方法です。家に早く帰りたくて歩く犬は意外と多いものです。
天候や時間帯は選ぶこと
体力を消耗しやすいので、風雨が強いなど天候の悪い日は無理に外へ出ないこと。また、5月以降は熱中症を起こす可能性があるため、早朝や夜に散歩しましょう。ただし、熱帯夜の場合は夜でも外へ出さないようにします。
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