【ガイド】子犬にいろいろな物事に慣れてもらおう <子犬の社会化>

目次

子犬の頃から社会化を進めておこう

人間社会のさまざまな物事に慣れてもらう

人間社会で犬が暮らしていくうえでトレーニング同様に大切なのが、さまざまな物事に慣れてもらうことです。散歩に行けば飼い主さん以外の人や犬に会いますし、車やオートバイが道路を走っています。室内ではインターフォンやスマホの音にも遭遇します。犬を取り囲む、あらゆる物事に慣れてもらうことが「社会化」です。

社会化で大事なことは、段階を踏んで慣らしていくこと。犬には繊細なタイプもいます。いきなり人が大勢いる場所に出かけたり、犬だらけのドッグランに出かけるのは控えたほうがいいでしょう。散歩で人と触れ合うなど、小さな刺激から始めていきましょう。

順応しやすい子犬の頃から始める

社会化は、順応しやすい子犬の頃から始めるのが一番。家庭に迎えたときから物事に慣らしていきましょう。この時期にいやなことを体験させてしまうとトラウマをつくりやすくなります。

社会化のポイント

  • 小さい刺激から始める
  • 子犬の頃から始める
  • 犬のよって社会化できる範囲は異なる。

犬によって社会化の進み方、できる範囲は異なってくる

犬によって社会化できる範囲が異なると知っておくことも大切です。人間に順応力・許容力の高いタイプと低いタイプがいるように、犬にも物事に慣れやすい子と慣れにくい子がいます。物事に慣れにくいタイプは、社会化がストレスになることも。ストレスを感じているようなら、緩やかに社会化を進めつつ、愛犬がどこまで慣れるかを少しずつ見定めていきましょう。

上の表は、年齢に合わせて社会化がどの程度進むかを示したもの。生まれた直後から、だいたい生後10ヶ月頃までがいちばん社会化が進む時期と言われています。これは子犬の順応性が高く、いろいろなことを吸収しやすいからです。

10ヶ月を過ぎると犬それぞれの好き嫌いが明確になるので、苦手なものが表出しやすくなります。そのぶん、社会化の進み方も少し緩やかになります。成犬になると、ますます緩やかに。しかし、進まないわけではないので、成犬になってもさまざまな刺激を与えてあげるとよいでしょう。個体差があるので、成犬になっても社会化が進みやすい子もいます。

ただし、順応力の高くない犬は伸び方がとてもゆっくりです。柴犬にはこのタイプも少なくありません。また、もともとの許容量が少ない犬は一定のLINEから伸びなくなる傾向があります。そのラインがその犬の最大値。ムリに人に慣らしたり、犬に慣らしたりするよりも、来客時は別の部屋にいる、散歩は人や犬の少ない時間に行くなどして、その犬が安心な暮らし方を考えてあげるといいでしょう。

慣らしておきたい物事

犬が人間社会で暮らしていくうえで、慣らしておきたいものを並べてみました。特に他の人や犬は、どうしても散歩中にすれ違うものです。犬の中には繊細で臆病な子もいます。そういった子はできるだけさまざまなものに慣らしておくとお互いにハッピーです。

他の人

フレンドリー接することができればベスト。人見知りな犬の場合は、散歩中に他の人と落ち着いてすれ違える程度に慣れていくとよいでしょう。

他の犬

落ち着いて、相手の犬とあいさつができればベスト。犬が苦手な場合は、散歩中に他の犬を見かけても吠えない程度にゆっくりと慣らしてあげてください。

車・オートバイなど

そばを通ってもスルーできるのがベスト。追いかける場合は危険なので、犬の意識をそらす練習を。

新しい場所

新しい場所でも普段通りに過ごせるのがベスト。最初は戸惑っていても、時間が経てば動けるようならOKです。

生活音

インターフォンや携帯電話。人の足音や話し声などのことです。聞こえても普段通りに過ごせるのがベスト。瞬間的に反応してもすぐに収まるならOKです。

掃除機

掃除機に対して吠えたり、怖がったりという反応をする犬は多いものです。小さい頃から慣らせておくと安心です。掃除機が出てきたらご褒美や知育玩具を与えるようにして「掃除機=よいことがある」ち教えていきましょう。ただし、個体差があり、どうしても慣れない犬もいます。その場合は、愛犬に別の部屋に行ってもらうなどの対策をとってもいいでしょう。

参考文献
『まるごとわかる犬種大図鑑』(出版社: Gokken)(監修:和歌山動物病院院長 若山正之)
『もっと楽しい柴犬ライフ』(出版社:誠文堂新光社 編:愛犬の友編集部)

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